霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
黒ガラスは近付き、喜びよだれを垂らす宇賀神に声をかける。
「これで全部か?」
「ひい、ふう、みい……ああ間違いない。徳川の魂を分析した通り、これが数兆を越す埋蔵金だ! これが、溜め込んだヤツの財産全てだよ! アハハハ!!」
かつての征夷大将軍であった、富と権力の頂点に君臨した徳川家康。
農民から年貢を絞れるだけ絞り取り、栄光と繁栄を極めたその時代の財産が全て自分の物になる瞬間。
たまらなく高揚。
たまらなく優越。
まるで自分が王様になったかのように、歓喜の声を上げる。
その横で黒ガラスはゆっくりと離れた。
「そうか……これで全てか……」
ヒュ、ドン!!!
すると、宴会でも始めようかと思っている宇賀神の横に、何かが通り抜けた。
(…………え?)
その金銀財宝で埋め尽くされた数十にも及ぶ箱は、一瞬の内に姿を消した