あきれるくらい側にいて
ミーティングルームを出ると、ハルが言ってきた。
「サクラさん、ちょっと物流部に寄っていきたいんですけど」
「うん。じゃあ上で待ってるね」
答えながらあたしは前にある階段を指した。
上の階にある小さな休憩場所。
自販機でカフェオレを買って近くの椅子に腰を下ろした。
紙コップに口をつけ、さっきのハルの顔を思いだす。OKの返事を貰えた時の、あのなんともいえない笑顔を。
それからあたし、ちょっと関心してもいたんだ。
なんていうのかな?
仕事に対しての彼の真摯な姿勢っていうか、とにかく真っ直ぐで一生懸命な。
それから、ちゃんと自分の意見を通す意志の強さもあるんだなって……。
「アイツ、いいヤツだろ?」
ふいに声をかけられ振り向くと、開発研究課の係長が立っていた。