Pure

家に着いてから、傷の手当てをする。

「…ごめんな。わざわざ」

「いいよ…それより傷、痛む?」

「うん…ちょっとな」

さっきの彼女の話は出しちゃいけないよね…。

「てかさ、美沙ちゃんの家めっちゃキレイじゃん」

「そーかなあ…」

「お母さんが綺麗好きとか?」

お母さんが綺麗好き?

「わかんない…」

「わかんねぇの!?」

「うち、お母さん帰ってこないから。お父さんは浮気して出てった!はは…」

何でこんなこと言っちゃってるんだろ。

今日友達になったばっかの人に。

「そっか…仕事とか?」

「うん…。なかなか帰ってこないんだ…」

「…忙しいんだな」

「わかんない。まともに話してないし」

「いいじゃん。いるんだろ?親がちゃんと」

そう言いながら、座ってるソファに寝転んだ。

「俺なんか、親…いねぇからさ」

寂しそうに少し笑って。

何か、胸が締め付けられた。





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