KYOSUKE


成田空港の国際線は人で賑わっていた。


海外旅行に行く人たち、帰ってくる人たち、ビジネスで行きかうサラリーマン。


その人々に混じって


俺は遠くで待ち望んでいた人を見つけた。





「戒さん―――」






カーキ色のジャケットに、白いカットソー。ビンテージ風のジーンズ姿で、手に大きなスーツケースを引いている。


人の波の中に彼だけが光を帯びたように、輝いて見えた。


どれだけ人が多かろうと、どれだけ似たような人がいようと―――


俺は彼を見つけられる。


戒さんは手を上げて、笑った。


手続きを終え、ゲートから出てくると戒さんは






「響輔っ!!♪」






と、以前とちっとも変わらない笑顔と明るい声で走り寄ってきた。







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