愛してる
「ここが、今日からみなみちゃんと亮介の部屋になるから、あまりものを置かない部屋にしてあるから」
そういって目の見えない私でも分かるように、手探りで涼子さんは案内してくれた
「みなみちゃん、もう夕食だから、一緒に行きましょう」
「はい」
ご飯を食べるところに着くと、この家の組の人がざわざわと準備をしていた
「ママ」
小さい子の声が聞こえたと思ったら
「龍。ただいま」
「この人誰?」
と多分私のことを聞かれた
「この人は、お兄ちゃんの彼女よ」
「かのじょって?」
「そうだね。龍にはまだ分からないね」
そう親子の会話をしているところに私が、龍君に話しかけた
「こんにちわ。龍君のお兄ちゃんの友達で、楠みなみっていいます。よろしくね」