アラサーダサコに恋して
年上女を落とす方法

デート当日

トシ子さんとのデート当日!


この1週間、いろんな本屋回って


「年上女を落とす方法」


みたいな本がないか探し回ったけど、どこにもなかった。


こうなったら自分で道を切り拓くしかない!


待ち合わせの場所に5分早く行ったが、トシ子さんは既に来ていた。


「お待たせしちゃってすみません!」


俺がトシ子さんの元へ走ると、


「ううん、私も今さっき来たとこ。それじゃあいこっか」


「はい!」


左斜め後ろに憧れのひとがいる!


今日の服装もダサい。でもそれがカワイイ!!


俺はかつてない胸の高鳴りを感じていた。


「今日ね」


最初に話を切りだしたのはトシ子さんだった。


「こういうデート?って言っていいのかなぁ。男の人と二人で出掛けるのって久しぶりだから、なんか早く起きちゃった」


そう言って屈託なく笑うトシ子さんを見て、


「か、かわいい・・・」


と心の中でつぶやいていた。


「今日は誰が何と言おうとデートですよ!俺はそのつもりで誘ってますから。・・・いや、そのつもりってヘンな意味じゃないですよ?」


「ヘンな意味って何ー?」


トシ子さんは下から俺の顔をのぞき込んだ。


「い、意地悪しないでくださいよ」


こうしてアラサーダサコとのデートは始まった。
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