嘘つき彼氏


「麻里菜♪お弁当一緒に食べよ」

「うん」

そう、あたしは二重人格。普段は真面目なフリして過ごしてるけど、色んなことがあって今では5校のてっぺんにまで成り上がってしまった・・・。

「はぁ・・・・」

「おい、ため息なんかお前らしくねーじゃねーか」

突然後ろから声が聞こえた。

「き、匡ッ!?」

「よっ」

女子の視線が痛い。

「お前、今日暇か?」

うん!っと言いたいとこだけど、確か今日って舞花学園をつぶしに行く予定が・・・

「ちょ~っと用事があるんですけど」

「分かった。また今度な」

あぁまたチャンスを逃がしてしまった。1865回目じゃん。

「麻里菜さ、いっつも断ってると嫌われちゃうよ?」

友達の香奈はあたしの素性を知っている。だからもちろんケンカも強いほうだ。

「だって匡が誘ってくれる日っていっつもケンカする日とかぶってんだもん」

「そんなの一回くらいサボってもいーじゃん。匡みたいなカッコイイ人、そう手に入らないよ?」

そう言ってあたしのタコさんウインナーを食べた。

「何どさくさに紛れて食べてんの!?」

「いーじゃん。ちょっとくらい♪」

あたしはこんな楽しい日がずっと続くと思ってたのに・・・。
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