嘘つき彼氏
衝撃


「てめぇ。いつまで経ってもそこに居られると思うなよ?」

「っせんだよ!!」

倒れこんでなお、あたしに暴言を加えてくる舞花の女に、何度も蹴りを食らわして去って行った。

「おい、ちょっと待てよ」

「あぁん?誰だてめぇ」

派手なメイクに毛皮のコート。どれも学生には見えない容姿だ。

「あたし?あたしは舞花学園のトップ、飛翔だよ」

「はっ、ダッセぇ名前」

嘲笑うかのように鼻で笑った。これも挑発の1つだ。

「何だと?後で後悔しても知らねぇぞ!!」

最後まで言い終わらないときに殴りかかって来た。あたしはそれを上手く利用して後ろに回りこんだ。

「てめぇの名前、覚えといてやるよ。あたしに殴りかかった女はこれで9857人目だ」

「早いっ!ぐぁ・・・」

回し蹴りを一発お見舞いして、あたしは舞花を後にした。

「やっぱすごいっすね。麻里菜」

「ケンカの時は違うだろ?」

そう言うと香奈の口角がゆっくりと持ち上がった。

「はい、『デヴィル』・・・」
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