ぱちん!


落ち着いてから、ゆっくりと目を開けると……


「びっくりした……大丈夫?」

「え……あ、」


痛みがあまりないなと思ったら、後ろから誰かに支えられていたみたい。

声を聞いて、顔だけ振り返ったら、すぐ後ろに秀さんの顔があった。


「わわわっすみません!」


秀さんは左腕を私のお腹の前に回し、右手で手摺りを掴んでいた。

というか、抱きしめられてる…!


「気をつけてって言ったじゃん」

「すすす、すみませんっ」


か、顔が近い!声が耳元で聞こえて、恥ずかしくて目の前がぐるぐるする。


「今回はたまたま、俺が間に合ったから良かったけど……これからは、あんまり俺の目の届かない所に行っちゃダメだからね」

「う……はい」


返事をすると、離してもらって頭を一撫でされた。

そうして、秀さんは用事があるためすぐに去っていってしまった。

ちょっと残念だったけど、さっきの事を思い出したら顔が熱くなった。



結局、この事で頭がいっぱいになってしまった私は、委員会を忘れ、翌日田中先生と瀬戸に怒られたのでした。
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