ヤクザに愛された女 壱


「林組と対抗する」


「………」


あたしが落ち着いた頃、
龍二さんは低い声でそう言った。


「一気にあいつらを潰す」


そういい放つ龍二さんは怒りで手が震えていた。


「………」


「お前も、覚悟しろよ?」


龍二さんは優しい瞳で、
でも鋭さを含んであたしをみた。


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