オトナな初恋
拓海さんの家からの帰り道、タクシーも見つからなくて、家まで歩いて帰った。



私の家が見えて来た時、思わず走り出した。





拓海さんの車が止まっている!





あともう少しで、車にたどり着く所で、拓海さんが車から降り、出て来た。


街灯の光が強すぎて、顔がよく見えない。






「拓海さん!」





拓海さんの前に立って息を整える。
早く、早く落ち着かせなくちゃ、話せない。




『…こんな時間まで雄太の家にいたのかよ。』



違うッ!でも言葉が続かない。


首を一所懸命横に降り否定する。



「拓…海さんの…はぁ、はぁ…家……はぁ…待ってた…けど…はぁ、帰って来ないから…はぁ…諦めて…帰って来た所…」


少しずつ呼吸も落ち着いて、スムーズに話せるようになってきた。



「それで…」

『嘘つくなよ!』


突然遮られるように怒鳴られる。
予想していなかったせいか、体がビクっとなる。



『…俺、電話切った後、むかついてたけど、雄太の事頼んだわけだし、謝ろうと思って、雄太の家に迎えに行ったんだよ。
そしたら、健太…常務に、亜希は雄太と一緒に寝てしまってるからって、玄関前で追い返されたよ。』



「そんな!嘘よ!私は今まで拓海さんの家の前で待ってたわ!」



どうして?木下常務はそんな嘘拓海さんに?
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