オトナな初恋
だから、せめて姿だけでも…と、思っているのに、それすらも叶わない。


軽くため息をつく私を見て奈緒は呆れ顔。


「だって話し掛けるキッカケがなきゃ、絶対相手にされないよ。」


『確かに、誰とでも気軽に話すタイプではないけど…』


「でしょ?恋愛経験0の私が悩むの当たり前だよ。」

『いきなり高いハードルの恋をしちゃったね。』


うん…そう。
自分でも驚いてるの。


ただ少し笑いかけてくれただけなのに。


関口主任が雨の日笑いかけてくれた時とは全然違った。


身体全部がドキドキしてたの。


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