オトナな初恋
「いいよ。二日酔いの時って何が食べたくなるの?ご飯作るけど、行く前に食材買いたいから。」




『…みそ汁だけあればいい。』




それだけじゃ、だめでしょ…
何か適当に買って行こう。
















拓海さんの家に着き、部屋の中へ通される。




『迎えに行けなくてごめんな。気分はもう良くなってる来たんだけど何気にまだ酒残ってそうで…』





「いいよいいよ。飲酒運転なんてさせられないもん。ご飯もう作る?みそ汁だけ先に作ろうか?」





『ああ。頼む。俺シャワー浴びてくるから。』






おみそ汁を作っていたら私の携帯が鳴った。
実家からと表示されている。





「もしもし?お母さん?お兄ちゃんはもうお家に着いたの?」




『着いたわよ〜。なんか、たくさんの結婚式場のパンフレット抱えて、今から最高の場所を探しておいてやるんだ!なんて言ってたけど、あんた結婚するの?』




「えぇっ!!?」



『お母さんもどういうことか尋ねたんだけど、お兄ちゃん、ああなったら手をつけられなくて…』




「ああなったらって、まさか泣きながら?」





そうよとお母さんはため息混じりに返事した。


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