オトナな初恋
『くっそ!あいつ!!知ってて、言わなかったなっ!!』


なんか…多田さん、急に怒り始めたけど…一体どうしたんだろう。


「あの、やっぱり昨日私、何か怒らせるような事しちゃってました?」


『い、いや違うよ?気にしなくていいから!』


そう言われても、やっぱり気になる。


ジーッと多田さんを見ていると、観念したように、


『……笑わない??』


「笑いませんから、どうしたのか教えてください。」


『はぁ…いや、早坂が電話で、桜井さんが今から店に来るからって言うから、なんで?って聞いたんだ。』


諦めた様に説明し始めた多田さん。


『そしたら、あいつ、さぁ?何かお前に話があるみたいだっていうから…』


確かに謝らなくちゃって思っていた…
まあ、どちらかといえば、早坂主任に逢う口実の様なものだったんだけど。


今の話を聞いてもまだ、多田さんが怒っている理由がわからない。


『だから…俺…つい自分の良い方へ勘違いしてしまって…』


「勘違い?」


ってどんな??
私物わかり悪いのかな?



< 69 / 362 >

この作品をシェア

pagetop