オトナな初恋
バツの悪そうな顔した早坂主任。


『…お前も他の女と同じで、関口の事気になってるんだろうなってずっと思ってたよ。
一緒に働き始めてから、昼とか仲よさ気に一緒に戻って来たり、時々、楽しそうに話してたり…だから俺が遅くなったから送るって言っても、誤解されたくなくて、断ったりしたんだなって思ってた。』


違う!そう言いかけた。


『でも!昨日酔い潰れたお前が…寝言で…呼んだんだ。
俺の名前を…呼んでくれたんだ。
…どうしようもなく嬉しかったんだ。
我慢できなくて…気付いたら、寝てるお前にキスしてた。』



「ウソ…じゃないんですか?」


『その後すぐ起きたから、焦ったよ。
焦って、つい文句みたいな事言っちまった。
その後トイレで吐くし、泣いてるし…
キスした事に気付いてて、ショックで吐いて、泣いてると思ったんだ…』





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