龍の女神となるべき姫【下】 更新停滞中


そのかわり、目からはらはらと涙がこぼれる。



嗚咽も漏れないし、激しく泣いているわけでもない。



ただただ涙がこぼれ落ちる。




頭はショートし、考えることを放棄してしまっているけれど、涙が渇れることはない。





そんな中、私の心を1番に占めるのは恐怖。




『1人にしないで……』




ここに来てよ。



無口のままでいいから。



しゃべんなくていいから。



もう、怯えたりなんかしないから。



傍にいて。




『悠基っ……』


< 16 / 80 >

この作品をシェア

pagetop