好きになる理由。

-ちひろvar-



「キャーッ!やったね、きほと同じクラスだよー!」

 

 あたしたちは、見事に一緒なクラスだった。


 …大地も一緒だけど。

 本当は嬉しいんだけど、今朝の出来事が未だに許せなくて素直に喜べない・・・。 

 
 いいもん!

 

 謝ってもらえるまで許さないんだから!!



 そう心の中で叫んで、口をおもいっきり膨らました。



「何スネた顔してんのよー」

 プスッ

「あががががっっ だべでぐでー(辞めてくれー)」


 うしろからほっぺた掴まれるなんて・・・

 
 油断してたー!



 「いや、ちょっとね・・・。
  大地にムカついてただけだよ」


 ああーほんとに思いだすだけで腹が立つ。
 
 大地、まだ教室に来てないし。


 あたしのとこに謝りにくるのを忘れてほかの誰かと
 会ってたら、ほんとにどうしてやろっかなー。

 
 そんなことを思ってたら、きほちゃんが以外な言葉を発した。



 「えええ!ほんとに?

  実はあたしも今ちょっと大地に腹立ててるんだよね~~」



 「えっ、嘘ぉ!?」



 大地…。

 朝っぱらから何人困らせれば気が済むんだよ・・・。


 「ま、3人そろって一緒なクラスになれたのは嬉しいんだけどね☆」


 きほちゃんはニカっと笑ってあたしの手を取った。


 やっぱりきほちゃんは可愛いなあ。
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