藍色の砂
今までだってこんなふうに
言ってきたことはない。
『お願い…彼氏のフリして?』
『え…?』
周りに気付かれないように
村上の背後を何となく見渡す。
ピンときた。
この前告ってた先輩とやらが
ジッとこっちを見てる。
『なるほど。ストーカーってやつね。』
『やっぱ見てる?超しつこいの。』
クルッと振り向き、
友達に『悪い、帰るわ』と告げた。
知らん顔して並んで歩く。
『…で?ボクが彼氏ですか。』
『ごめん。他に頼めないもん。』
『変なヤツに気に入られちゃったね。
学科も同じだろ?』
『うん…。何度も断ったんだけど
相手がいないなら諦めないって
言われて。』
イケメンが台無しだな…。