未遂探偵J
~苛立つ心~
…ザッザッザッ…


「…ふぅ…やあっと着いたよ…“新都遊園地”!」

ジョーは遊園地に着きひと息つきながら時計を見た。

「…残り時間、4時間…この遊園地の何処かに…爆弾が…」

ジョーは園内へと入った。

予想通りかなりの人の数…爆弾が爆発したらとんでもない騒ぎになるのは必至だ。

ジョーは園内の観覧車、ジェットコースター、トイレなどをくまなく探した。

…だが…

(何処だっ…一体何処にあるんだっっ!)

ジョーは感情的になり過ぎていた。それを双眼鏡で覗く犯人達…

「…クックックッ…頑張れよ、名探偵…一生懸命探し回るんだな…」

ジョーは爆弾を見付けられなくなっていた。

「…くそっ……」

(…落ち着け…落ち着くんだ…考えろ…考えるんだ…)

ジョーは自分に言い聞かせながら落ち着きを取り戻そうとした。そして…

(…オレが…オレがもし犯人なら何処に爆弾を仕掛ける?…オレなら…オレなら…)

(!!)

「…そうかっ!!そういう事かっ!」

ジョーの中で解決の糸口が見付かった。

(…一瞬にしてこの広い遊園地を木っ端微塵に出来る場所…っていうか、まぁそんなのは犯人のハッタリに違いない。…何故なら、かなりの爆薬がないと不可能な話だからな…だが、園内を混乱に陥らせ易い場所と考えれば…それはただ1つ…)

ジョーは入口にあるガイドマップを確認した。そして笑みを浮かべた…

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