無情エキセントリック
「なんだぁ!!!」
「前から気になってたんだけど、お前ってブラジャーとかしてんの?」
「はぁぁあああ?」
蜷川は急に何をいうかと思えば!!!なんだそれ!?変態か!?変態なのか!?だってお前、それってはっきり言ってセクハラだぞ!!!それって正直、「お前、今日パンツはいてきたの?」っていうのと同じくらい変態的なことだぞ!?何考えてんだ!?こいつ?
「ていうか!そもそもなんでお前女装……」
俺は思いっきり蜷川の口を手で塞ぎ、一発思いっきり頭を殴ってやった。そしてちょっと来いと腕を引っ張り屋上まで来ると俺は思いっきり叫んだ。
「アホかぁあ!!!お前はぁあ!!!」
蜷川は耳を塞いで俺の怒鳴り声を冷静にやり過ごすと、一言こうおっしゃられたのだ。
「なんでお前男なのに生徒証とかには女なんだ?」
俺は青筋を浮き立たせながら、制服のボタンをプチプチと脱ぎはじめた。正直やけくそだった。こいつは本当の事を分かってない。このままごまかしてしまう事だって出来たけど……その時の俺は何を思ったのか、秘密を全部さらしてしまいたかった。もう、ここまで来たらどうでもよかった。
蜷川も最初のうちは顔色一つ変えなかったけど、俺の肌が見えてきた頃からようすが変わり少しだけ顔を赤くして顔をそらした。
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