強くて弱い誰かのおはなし
本が好きで、人より知識も豊富。歳の割に大人びたキユ。
そんなキユは今小学4年に上がったばかりだ。

ニコニコ笑って父さんと母さんを待つ。
正門で待ってるとき、見慣れない子がいた。
兄妹が同じように親を待ってるようだった。

妹は浅黒く焼けた肌。
髪は短く、金に染めていた。
兄も肌は黒く、金に染まった髪をわしゃわしゃしていた。

「こ、こんにちわ。」

友達になりたい、って思った。
なんだかわからないけどとにかく友達になりたいと思った。
勇気を振り絞って声をかけた。


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