天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ
その芽々は、テントの中で横になっている。

夜。

すっかり日も落ちて就寝する事にしたのだが、なにぶん慣れないテントに寝袋だ。

なかなか寝付かれない。

「…小夜ちゃん、寝ちゃった?」

話しかけてみる芽々。

小夜がこちらを向く気配はない。

微かに寝息が聞こえる。

意外とどこででも寝られるタイプのようだ。

「……」

苦笑いしつつ、芽々は軽く溜息をついた。

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