天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ
「そんな嫌な顔しないでさァ」

「あっ!」

男達は半ば強引に、きょうこの手を掴み、肩を抱く。

悪寒が走る。

鳥肌が立つ。

嫌悪感に顔を顰める。

お陰で集中力が乱れ、術式が上手く発動しない。

(やだ!触んないで!)

拒絶するものの、怖くて声が出せない。

(やばいよ!このまま私コイツらにどっか連れて行かれちゃう!コイツら絶対変な事考えてるよ!犯される~!あーれー!ご無体な~っ!)

危機感があるのかないのか、そんな事を考えていた時だった。

「何だきょうこ、こんなとこにいたのか」

「やっぱお前は何かしらトラブルに巻き込まれるのな~」

男達に連れ去られようとしていたきょうこの前に、陽と葉也が現れた。

きょうこを探しに来てくれたのだ。

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