《完》蜜恋☆LOVERS 〜幼なじみは独裁者!?〜
陸は黙ってあたしを見てた
けど、やがて『くだらない』
って感じで肩をすくめ
ながら目をそらして、



「――そーかよ。

まぁ、聞くだけムダだった
かもな」



聞いてるこっちが寂しく
なるような、他人を近づけ
ようとしない冷たい声。



「……一体何が
言いたいの、陸?

何か話があったから
来たんじゃないの?」



とうとうあたしは我慢
できずにそう尋ねた。



すると陸は一瞬だけ口元を
ゆがめ、怒ったような
表情を見せた後、



「……最後にもう一度、
聞いときたかっただけだ」


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