御曹司の溺愛エスコート

非常識?

「寒いのに何をしているんだ」

「星を見ていたの」

「体調が良くないんだろう? 風邪を引く」


蒼真は桜を後ろから抱きしめた。


抱きしめると桜の身体に力が入ったのが分った。
それを拒絶と受け取ってしまう。
ガードされると意地悪をしたくなる。


「こんなに冷たくなっている」


服を通して冷たさが伝わってくる。


唇を桜の頬に当てる。
頬は氷のような冷たさだった。


「っ……! バカだな! いったいいつから居たんだ!?」

「そんなに経ってないのに……」

「早く入るんだ」


蒼真は桜を抱えるようにして部屋の中に入れた。


部屋の暖房を最大限にして桜のセーターを脱がして行く。


「そ、蒼真兄さま……?」


突然服を脱がされた桜はあっけに取られている。
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