御曹司の溺愛エスコート
「コホッ……」


喉が痛む。


芳乃が食事を持ってきた。
蒼真の置いて行った薬も忘れずにトレーに乗っている。


桜は身体を起こすと、レンゲを手にした。


少しずつ口に運んでくれる桜を見て芳乃はホッとした。
昔は熱を出すとなかなか食事を召し上がってくれなかったのだ。


「おいしいです」


ブルーグレーの瞳を向けてニコッと笑う。


「それは良かったでございます」


芳乃も微笑を返して桜が食べるのを見守っていた。


秋月邸の仕事が待っている芳乃は桜に付いていたかったのだがそうもいかず帰って行った。


******


蒼真は手術を終えるとシャワーを浴び、スーツに着替えると真琴の待つ部屋に行った。


「お疲れ様です」


テーブルの上にノートパソコン開かれている。
蒼真は疲れたようにソファに座った。


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