御曹司の溺愛エスコート
「桜様。お食事を召し上がって下さい」

「いらないです……」


真琴が言っても、桜は食べようとしない。


桜は食べ物の事を考えただけで気分が悪くなる。


「桜、食べたら薬を飲んで話をしよう」


蒼真がベッドの横のサイドテーブルにトレーを置く。


「話をする必要なんかない……」


横になった桜はふたりに背を向けている。


「いい加減にするんだ」


蒼真が冷たい声で言った時、ポケットの携帯電話が鳴った。


着信を見ると愛理だった。


蒼真はベッドルームから出た。


「愛理さん」

『蒼真さん、今どこに?』

「急用で千葉にいるんだ」

『まあ、患者さんですの?』


蒼真は肯定も否定もせず、そのまま誤解させたままにした。


「明日は18時からですけど、その前にお会いしたいの」

『わかった……愛理さん、明日15時にホテルのロビーに来てくれないか』

「ええ。わかりましたわ」





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