(中篇)トライアングル〜貴方が居たから〜【完】
「おばさんは、琉聖君が好き。
だから遠慮しないでね」



「はい」



「琉聖、ビール」



「ありがとう」



受け取ったビールを開け、愛斗とおじさんと乾杯。

憂紀の優しさに感謝して、ビールや料理を味わう。



「愛斗は遠慮しろや」



「そりゃないやろー」



楽しい食卓なんて、あっただろうか。

いつもチビたち優先で、俺は1人で食べてた気がする。

養子の夕姫は可愛がられてて、“差別だ”と拗ねた事もある。

それを倉木のおじさんに愚痴ったら、“それなら我が家に来れば良い”って言われたけど、行ってないしな。



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