(中篇)トライアングル〜貴方が居たから〜【完】



「琉聖君、お風呂どうぞ?」



少し呑み過ぎて、また泊めて貰う事に。

おばさんが渡してくれた愛斗のジャージを受け取り、脱衣場に向かうと、憂紀がいた。



「ごめん。入るって知らなくて」



「気にしなくて良い」



歯磨きをしてる憂紀の横でネクタイを外す。

愛斗で見慣れてるのか、憂紀は動じないから、特に意識もせず脱げる。



「あのさ…」



「ん?」



「腹、撫でて良いか?」



急に撫でたくなった。

赤ちゃんのいる腹を。



「うん」



憂紀の少し膨れた腹に手を伸ばす。
< 33 / 108 >

この作品をシェア

pagetop