君星
「何でこんな所にいんの?」
「そ、そっちこそ」
「俺?まあ、息抜きってやつ。そっちは」
「数学だから、サボリ。」
「へぇ」
興味なさげに相槌をうつ彼。
だったら聞くなよっ
って突っ込みたいよね。うん。
でも…
昨日は気付かなかったけど
すっごく綺麗な顔してる。
無造作に整えられた
少し長めの色素の薄い髪は
風になびいていて。
琥珀色をしたビー玉みたいな瞳を縁取る切れ長の瞼。
形のいい薄い唇。
加えてスラリと長い足に高い身長。