君星
そんな2人を見るたびに
私の中で、酷く汚い感情が
こみ上げてくる。
これじゃ、私、嫉妬じゃん。
これ以上この感情が込あげないように、
「あのっ!」
声を張り上げた。
と。
同時に2人の視線が私に向く。
「私、今日具合がよくなくって。家庭教師はお休みさせてください。」
一気に喋ったから、息が切れる。
「柚子ちゃん大丈夫?」
心配そうな美緒さんの声。
「だ、大丈夫ですっ!あとはゆっくり」
そう言って
―――バタン―――
家の中に飛び込んだ。