君星



ただ、ぼんやり



思い返していただけなのに。



心は正直で、私の頬には涙が伝っていた。




気丈に振舞っていても



やっぱり辛かった。



3年間も恋してたんだもん



好きだったんだもん



―――――――――――――――――――――――



教室を出て、廊下をトボトボ歩いていた。




ふと窓の方を見ると、



中庭の芝生になっている所に人が



「倒れてる!?」


ギョッとして窓にへばり付いてもう一度確認してみる。


人が、顔面蒼白の男子生徒が、仰向けに倒れている。


や、やばい……


死んでたら…

私は慌てて中庭の方に駆け出した






< 9 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop