君星
ただ、ぼんやり
思い返していただけなのに。
心は正直で、私の頬には涙が伝っていた。
気丈に振舞っていても
やっぱり辛かった。
3年間も恋してたんだもん
好きだったんだもん
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教室を出て、廊下をトボトボ歩いていた。
ふと窓の方を見ると、
中庭の芝生になっている所に人が
「倒れてる!?」
ギョッとして窓にへばり付いてもう一度確認してみる。
人が、顔面蒼白の男子生徒が、仰向けに倒れている。
や、やばい……
死んでたら…
私は慌てて中庭の方に駆け出した