色に香りに摩訶不思議



「でもさ、どうやったら体臭って変えられるの?」

「そんなの簡単よ」

「マジで? 簡単なの?」

「ヒロ、ヒロ……あたしを抱きしめて」

「っていうか、もう抱きしめてるけど? さっきからさ、ずっとずっと美和を抱きしめたまんまなんだけど」

「もっと抱きしめていて。あたしの移り香をしっかり抱き留めて」

「美和の移り香ってさ、どんくらいの時間さ、ボクの臭いのを防げるの?」

「休み時間ごとに抱きしめてくれないと防げないと思うわ」

「休み時間ごとに美和を抱きしめなきゃ効果ないの?」

「うん、授業中に効果切れちゃうわよ」

「でもさ、休み時間ごとにって、どこでボクは美和を抱きしめたらイイの?」

「あたし、屋上で待ってるわ」

「美和、ホントに?」

「うん、本当よ。あたし、ヒロが屋上に来てくれるの待ってる」

「美和、ありがとう! 体臭が臭いボクなんかのために、わざわざ休み時間ごとにボクを助けてくれるなんて」

「ヒロなんて大嫌いだけど……でも、あたし……ヒロなんて、ヒロなんか、あたしの匂いになっちゃえ!! あはは!!」


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