君のしもべ

_・危険な視線

 
 
 

引っ越してきてから数日後
 
 
 
・・ガララッ
 
 
 
 
「いってきます」
 
 
 
今日はいよいよ高校入学式。
 
 
 
 
私は家から5分のところにある
 
 
一番近い高校に通う。
 
 
 
 
 
「奈緒おおおおっ」
 
 
 
 
相変わらず父はすごい 
 
足音で駆け寄ってくる。
 
 
 
 
「何?お父さん」
 
 
 
私は軽く首を傾げた。
 
 
 
 
「ごめんなあ、仕事で
 
入学式にも行けねーで・・」

 
 
心配そうな顔をする父。
 
 
 
 
「大丈夫だって、もう
 
 
百回ぐらい言ったでしょー」
 
 
 
 
 
・・そろそろ行かないと。
 
 
 
 
「奈緒!父さん帰りは
 
 迎えに行くからなぁあ」
 
 
 
 
「だーかーら!父さん!
 
迎えはいらないの!
 
 
奈緒はもう
 
保育園児じゃないんだよ!」
 
 
 
兄が奥から出てきて
 
父の肩を軽く叩いた。
 
 
 
 
「奈緒、いってら!
 
俺らも仕事頑張るから。」
 
 
 
 
 
ナイス和兄!!
 
 
 
「いってきます!」
 
 
 
少し急ぎめに家を出た。
 
 
 
 
 



< 9 / 18 >

この作品をシェア

pagetop