青春途上中
「伊崎君が、ぶっ倒れる前に呟いてん。¨松橋¨って」

「てめぇ、余計な事言ってんじゃねぇよ!!!」

俺の睨みも、するりと交わしてペットをあやすように肩をポンポンと叩いた。

「すまんすまん。
仕事あるからほなな」

廊下をまた歩き出した。

「てめぇ、狙われても知らねぇぞ」

皆が皆、綺麗な喧嘩なんてしてねぇんだよ。
女なんて狙われるに決まっている。なおさら、ここの学生じゃないからな。





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