天然な女の仔×クールで無口な男の仔の物語 〜前編〜
私たちは、無言で学校に向かった。
どーしよ!!
もう少しで学校に着いちゃうよ。
何か話さないと……
よし、何か話そう!!
「あの―――「あのさ、一緒に行きたくなかったら別に無理して行かなくてもいんだぞ。」」
私が話そうとしたら、湊が先に口を開いた。
湊、どーしてそんな顔するの??
私のこと好きでもないのに……
「ううん、全然無理してないよ。湊こそ無理しなくていいんだよ。」
湊、ごめんね。
無理してたんだよね。
本当にごめん。
「俺は、別におま、密歌と行きたいから行くんだよ!!」
えっっ、今なんて言った!??
「湊、今なんて―――「ほら、行くぞ!!遅刻する。」」
私が言い切る前にそっぽを向いて言った。
あれ湊、顔ほんの少しだけ赤くなってない??
クールで無口な湊があんな顔するなんて!!
新発見!!
これを見られたのは、真兄たちのおかげだよ。
ありがとう、真兄たち。