さよなら、ブラック
その一言で、わたしは今、その男とこのカフェにいる。
髪の色こそ変えていないが、主張の強いスカル模様のカットソーに、指にはシルバーのリング。
多分、この人バンド系。
彼を前にしてそんなことを考えていた。
そして、レモンティを優雅に飲む男を見て、だんだん冷静になってきて思った。
結局あれって、ナンパみたいなものだった?
素直におわびしようと思っていたのに、なんだか虚しくなってしまった。