幸せの明日
手紙を読み終え、机の上に手紙をそっと置いた。
「さ…りぁ…!」
自然に涙が溢れ出す。
俺は涙で顔がぐちゃぐちゃだった。
沙梨亜からの手紙は凄く愛が感じられた。
「バカ…やろぅ…」
泣いても泣いても泣きたりなくて、俺は狂いそうだった。

もう見る事の出来ない沙梨亜の笑顔。
もう触れる事の出来ない沙梨亜の頬。
もう二度と沙梨亜と一緒に過ごす事の出来ない時。

全てが最初で最後だった。もう…溢れ出す思いと涙でいっぱい、いっぱいだ。

沙梨亜…俺だってガキん時からお前だけを愛してた。だけど沙梨亜と一緒で言う勇気がなかったんだ。
弱い男でごめんな…。
お前が傍に居てくれたから俺はこんなにも幸せだったんだ。
お前が笑顔で居てくれたから俺はこんなにも笑う事が出来たんだ。
お前が傍に居てくれたから……いまの俺が居るんだ。

すれ違った想いは決して戻る事はないけど…俺と沙梨亜が共に笑い合った人生は一生変わんねぇ。
もっと、お前の為だけに生きてくれば良かった…。
もっと、お前の為だけに笑ってれば良かった…。
後悔は数え出したらキリがないけど…俺はお前と出会えた事を幸せだと感じるよ。




沙梨亜…
俺も沙梨亜を愛してるよ。
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