幸せの明日
―キィ‐―
屋上の重い扉を開ける。
「気持ちぃ…」
扉を開けた瞬間、穏やかな風がアタシの髪を揺らした。

「…??」
その時アタシは屋上の隅に黒い人影を見つけた。
アタシはその黒い人影に向かって歩きだした。

そして―
屋上の隅にいる人影を覗き込んだ。

「あ…アンタさっきの。」
見覚えのある子…それはさっきぶつかった子だった。
「あっ…さっきはすみませんでした。」
その子は再び頭を下げた。
「とりあえずこっち来れば?」
アタシはその子を自分の方へと呼んだ。
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