眠り続ける君へ
何故、君が病室のベッドにいて、

僕が、君のそばにいるのか。


もちろん君にはわからないだろう。

実は僕にもよくわからない。


あの出会った日に、

君を初めて見た時間に、

君の瞳に僕が映ったであろう数秒に、

君が街中で倒れたその瞬間に


そのすべての始まりがある。



神様がいるとするならば、

神様の気まぐれとか悪戯という、

そんな言葉ですむのかもしれない。


でも、僕はあえて運命という言葉を使いたい。


君と僕の宿命が結ばれる運命だったと思いたい。


僕の勝手な思い込みだけれど、

今の僕にはそう信じることがすべてなんだ。


僕はそう思ったから決めた。

君のために生きる。


君が目を覚ますであろう日に向かって、

君のために生きる。


もし、君が目を覚まし、

僕を嫌うことがあっても、

その瞬間までは、

君のために生きる。


それは、神様が与えてくれた試練でもなく、

生まれ落ちた瞬間に持ち合わせた宿命でもない。


僕の意志だ。


君との出会いは偶然かもしれない。

神様のお導きかもしれない。


でも、君のために生きると決めたのは、

絶対に僕の意志なんだ。


しかし、それを君の負担にはしたくはない。

それだけはわかってほしい。
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