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「辛くても、未来があるなら頑張れるよ!!幸せになれる日を夢見たら頑張ろうって思える」


飛翔くんが興奮しながら、大きな声であたしに向かってそう言い放った


だけど、その言葉はあたしをどんどん冷静にさせていく……



「未来がないって思うと、頑張れないの?好きな気持ち押し殺せるの?」


絞りだすような小さな声は、あたしの中から出たやっとの言葉


愕然としていて、もう何がなんだか分からなかった


今までのあたし達はなんだったのだろう……


「だってよ、この人とずっと一緒にいたい…って普通思うだろ?それを否定されたら無理だろ」



未来がないと分かっているなら無理だと言うその言葉に、あたしの一言が自然と出ていた。



「じゃあ、無理じゃん……」



「は?」



「じゃあ、無理だね」



「なんだよ、それ……」


こっちが聞きたかった。


じゃぁ今までのあたし達はなんだったのか……


未来を否定した瞬間に簡単にも崩れてしまうような、そんな脆いものだったのか。



一緒にいられなくて辛いのは飛翔くんだけなんかじゃない。


好きだからって、今すぐに飛翔くんの元に行けるほど簡単なものじゃない……



「無理なの?」



「辛いことばっかりだね、だから無理なんだよ!!」



「じゃあ、嫌いになってやるよ!!!」



「わかったよ」



あたしの、目を見ながらそう言った飛翔くんにきっと迷いはないのだろう……



あたしは、その場から離れると車に乗り込みアクセルを強く踏んだ




涙があふれ出した


だけど悲しいから泣くんじゃない


悔しすぎるんだ……



今、こうして好きなもの同士一緒にいられることがどんだけ幸せなことなのか


欲を出したら終わってしまう


未来ばかり見ていたら簡単にも崩れてしまうのに……



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