3週間の激恋
「ありがと、先生。」


麗香が問題を解き終わると先生はすぐにどこかに行ってしまった・・・。


「キム!今のチャンスやったのに~。」

「何ち、話かければいいか分からんのやもん。」

「普通にココ教えてっち言えば言いやん。」

「こんな問題も分からんとか恥ずかしすぎるやろ。ムリ、ムリ。」

「バカー。」

「しょうがねーやん。」



麗香のプリントが終わってお喋りタイム。


麗香は自分の席に戻った。


麗香の席の前には戸川先生が。


あたしも麗香の席に行き、進路の話を始めた。


「あたし、高校行けんかもなー。」

「何で?」

「何でっち、バカやけん。」

「どっか、行きたい高校ないん?商業高校と香坂高校。」

「あたしは鶴川高校に行きたい。」

「鶴川高校行きたいって人多いよね。」

「鶴川高校に行けば大学に行けるし、あたしキャビンアテンダントになるのが夢やけん、キャビンアテンダントの学校に行きたいんでなぁー。」

「マジで?初めて知った!カッコいいなぁ。」

「ウチは、演劇部がある高校に行きたいんやけど。」

「そんなに演技好き?」

「うん、好き。」

「女優になりたいん?」

「そういうんじゃなくて、ただ単に好きなだけ。」

「ふ~ん、そうなんや。」

「でも、無理。今のウチの頭じゃ無理やけん。商業すら行けんかもな。」



中学2年生・・・それは1番考えで悩んで決断をださなきゃいけない大事な時期。


はっきり言って、結構焦ってる自分がいる。


高校に行けなかったらお母さんの顔に泥を塗る。


お母さんが白い目で見られる。


今まで沢山迷惑かけてきたのに・・・。


これ以上、お母さんに恥じさらすようにな真似は出来ない。


麗香と一緒にしんけんに話をしてると。


「あと、1年あるけん頑張って。」


隣から戸川先生の声が聞こえた。


「頑張って」初めて言わせじゃなくて本心で言ってくれたのは凄く嬉しかった・・・けど。
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