3週間の激恋
遠くなる距離・・・

バカは恥ずかしい

8日目。


今日は中体連で運動部の人達が全員欠席。


あたしのクラス4組は、運動部がやたらと多い。


運動部意外を数えると5、6人しかいない。


教室はガラッガラ、だから3組と合同で授業。


授業っつったって、プリントばっか。


そして、あたしはこの中体連の期間中、自分が恥ずかしいと思うようになる。


3間目の数学の時間。


「麗香、ココ来て。」

「うん、いいよ。」


1、2間目ももちろんプリント。


あたしはバカだし、いつの間にかこんなに不真面目になってるし・・・。


プリントはほぼ白紙状態。


社会とか国語は好きなのに、数学と理科は大の苦手。


数学なんて全然わかんない・・・。


これで期末大丈夫なのかよ、自分。


「全然、分からん・・・。」

「簡単やん。」

「麗香、教えてー。」

「分かったよ。」


麗香は頭も良くて、スタイルも良くて、可愛くて、完璧!


羨ましいよ・・・。



麗香に教えてもらった時間は5分もならなかった。


麗香は自分のプリントを終わらせるのに必死。


そして、あたしに気を遣ったのか麗香が・・・。


「先生。」


普通ならこんなことしないハズの麗香が先生を呼んだ。


あたしに気を遣ってるんだなってスグ分かった。


麗香は分からない問題を戸川先生に聞いて、理解していた。


それを見て、凄く恥ずかしい気持ちになった。


自分は何も出来てない・・・。


プリントの半分も終わってない・・・。


「全然、分からん!」


麗香の隣でこればっかり、叫んでる。


すると、戸川先生が・・・。


「このプリントの半分ぐらい、出来るといいなぁ。」


そう言われた。


恥ずかしかった・・・。


麗香が羨ましかった・・・。


「あー、分かった。」


麗香の声が耳に障る。


羨ましい・・・ホントに羨ましい・・・。


あたしなんか、勉強教えてもらっても理解出来ないんだから教えてもらうことなんて出来ない!!
< 23 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop