たからもの
3,4分経った時,夕陽が戻ってきた。
夕陽の目は真っ赤だった。けど笑顔で大丈夫だよってあたしに話しかけてくれた。

「夕陽,柳原さんと何かあった??」

夕陽はしばらく何も話そうとしなかった。

「お願い。どうしたの??」

夕陽が口を開いた。

「小川くんが...3月に引っ越すんだって。でね,柳原さんも小川くんの事好きなんだって。それで,バレンタインに告白するらしい。」

絶望した。朝陽はショックで持っていたノートを落とした。





信じたくなかった。





夢だと思った。




「それで,どうしたらいいか分かんなくなった。ごめんね朝陽。心配かけて。でもウチは朝陽のこと応援してるから!!」


夕陽の心使いと小川くんが引っ越すこと,ライバルがいたことに朝陽は自然と泣けてきた。
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