眠り姫~sleeping ready~
深い闇に沈む記憶がヴァイオレットを包んでいた


私は…まだあの記憶が忘れられない

陛下に言っていないこと…


「私は…ササリナ様に眠らされたのですよ…」


静かな部屋にヴァイオレットだけの声が響いた



あの日、あの瞬間…
生々しく聞こえる囁き


「いやっ…嫌だ…私から全て…」



奪ったのはユウリ様の婚約者



ササリナ様……






< 112 / 117 >

この作品をシェア

pagetop