眠り姫～sleeping ready～

「また…ご冗談を」

「冗談なんか言う暇などないが」


黙々と仕事をしながら答えるﾚｲにｼｾﾞﾙは苦笑いをしながら書類をまとめていた


「なぜ出さないのですか？」

「なぜ出さなくちゃならない？」


疑問を疑問で返すﾚｲにｼｾﾞﾙがため息をついた


「なぜって…陛下…貴方は立場がわかっていませんね…貴方は一国の王ですよ？あの訳のわからない少女を陛下が広い、城に置いているなど､あり得ない話ですよ!?」


書類にサインをしていた手が止まる


「別に害を与えている訳ではないだろ？なにをそんなに毛嫌いをするんだ？」


「嫌ってなどはいません…ただ何一つわからないからです！少女の正体を」


ｼｾﾞﾙは熱心にﾚｲに訴えるがﾚｲは完全に無視