藤井先輩の私。
翌日。




あれからあたしは、坂上渉に「帰る!」と叫び来た道を急いで戻った。



「明日学校でな」



後ろから、そんな声が聞こえてきたけれど、無視。


学校でも無視、無視、無視!




帰ると、キャリーの荷物はそのままに、すぐにベッドに寝転がった。





「学校行かな…」



リビングからおいしそうなにおいがする。




「杏奈、ご飯できてるぞ」



オトン帰ってきてたんや。


今日は仕事ないんかな。



「おはよう。オトン」



「おはよう。杏奈」



テーブルを見ると、焦げ気味の目玉焼きとベーコン、トーストが並んでいる。


「オトン。また焦がしたん?」


慣れんことするから。


「焦げ気味の方がおいしいんだよ」


まぁ、生よりはいいけどね。


それから他愛もない会話をしながら、朝食を済ませた。



「じゃ、行ってくるわ」


「忘れ物ないかい?」


「ないってば」


玄関で靴をはいて、玄関にある姿見で制服をチェック。


「あぁ、そうだ。今週末は俺も休みだから、久しぶりに悠太のところに遊びに行くか」


「えっ?」


「なんだ?行きたくないのか?」


行きたくないって言うか、願ってもない提案や。


「行く!!行く行く絶対行く」



それから、私はスキップで学校へと出発した。


   
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