浮気彼氏はあたしの下僕〜フキゲン恋愛注意報



そろそろ虎太も来る時間。インターホンを鳴らしてうちの中までやって来るのか、それとも家の前で待っているのかドキドキして仕方なかった。



仕方なかったのに……



「おはよう」


「……おはよ」




8時ちょうどに家を出ると、一台の白い車が停車していた。にっこり笑ってあたしを迎えに来てくれたのは大和くん。



「お茶買ってきたから飲んでね」


「ありがと……」





虎太は



来なかった。






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