2222―SF(すっとぼけフィクション)―
◇◇◇◇◇


外側から枯葉剤などの毒物をまいても意味はないが、


そいつを内側にどうにかして注入できれば、


非常に効果があることは確認されている。


しかし、
ヤツラの皮膚は厚く、

弾力性があるため、

物理的に内部に毒物を撃ちこんだりすることは非常に難しい。


そこで、
人間が自ら毒物を体内に含み、

ヤツラに吸収されることで、

ヤツラの体内に毒物を送り込むという方法がとられるようになった。


10ヶ月前に、
ヤツラに通用する威力を持つほとんどの武器を使い果たして追いつめられたこの国の勇気ある国民たちが、

最後の手段として、

自らの大事な人間を守るため、

自発的に敢行したのがはじまりだった。


その効果は絶大で、

それまで数百人単位で犠牲がでていたのが、

この手法により数人単位の犠牲で事が済むようになったのだ。


わずか数人の命が、

数百人の命と引き換えにできるなら、

と考える者もいる。

だけど。


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