2222―SF(すっとぼけフィクション)―
○○○○○


ワタルが殴ってくれた。


嬉しかった。


犠牲になれって?

他の人のためだから仕方がないって?

あたし一人の存在よりも重いものがあるからって?



考えようによっちゃさ、こんな世界で生き続けるほうが考えものよ。あなたよかったのよ。やりたいことができたぶんだけ、ラッキーだったでしょ?そうでしょう?そうは思わない?



最悪だった時のこと思い出させてくれちゃって。


もうやめてよ。
思い出したくもないことを。


ワタルに手をぐっとつかまれた。

力強く引っ張られた。


逃げよう、
こんなとこから…

って思った瞬間。


女の人の蹴りが、
ワタルのわき腹に刺さるのが見えた。


驚愕。
ワタルに蹴りを食らわせるなんて。


ワタルと一緒に、

手を握られてたあたしも吹っ飛ばされた。


第一印象は、
20代そこそこの乙女みたいだった女の子に。


あの細い足からこんなにも強烈で素早い蹴りをだせるって…何者?



立ち上がろうとするワタル。

あたしは素早くワタルの顔に手を当てて、行動を指示。しようとしたときに、

いたって状況は絶望的だって事に気づいた。


囲まれてる。


10人くらいの軍隊みたいな格好をしたゴツイ男の人たちが並んでる。

しかもランボーの中に出てくるみたいな、

肩にかけれる鉄砲を標準装備。


まずいまずいまずい。

これは超まずい。

ギザまずっス!


ワタルがいくら運動神経抜群で蝶のように舞い蜂のようにさせるくらい強えとしてもっ!

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